4-3. 制限酵素の種類
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1) I~III型酵素
I型とIII型の制限酵素
ヌクレアーゼ活性と相当する(同じ塩基配列を標的とする)メチラーゼ活性が同じペプチド上にあるが、これらの酵素は反応にATPとS-アデノシルメチオニンを必要とする
I型制限酵素は切断点が認識部位から遠く、塩基配列の認識もルーズ
III型制限酵素はDNAメチラーゼ活性が強い
II型制限酵素
遺伝子工学で使われる酵素
DNAメチラーゼ活性をもたず、切断点が明確
制限酵素の分類
I型
認識部位からかなり離れたところを切断
$ \mathrm{Mg^{2+}}, ATP, S-アデノシルメチオニンを要求
DNAメチラーゼ活性をもつ
II型
認識部位を切断
$ \mathrm{Mg^{2+}}を要求
遺伝子工学に使われる
DNAメチラーゼ活性を持たない
III型
認識部位から約25塩基対離れたところを切断
ATPとS-アデノシルメチオニンを要求
DNAメチラーゼ活性を持つ
2) 制限酵素の分布
制限酵素は真正細菌に広く存在する
1つの細菌が複数の制限修飾系をもつ場合もあり、細胞内にある制限酵素の種類が1種類とは限らない
酵素の命名
3文字のアルファベット(菌名)+アルファベットや数字(株名などの分類名, ない場合あり)+ローマ数字の順(発見された順番等)
Hind III(→Hind III)
インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)のd株から3番目
EcoR I(→EcoR I)
大腸菌(E. coli)のR因子がつくる酵素として最初に見出されたもの
イソシゾマー(アイソシゾマー)
同じ認識配列をもつ別種生物由来の酵素
異なるイソシゾマーはタンパク質として別のものであり、反応条件などが異なる
ネオシゾマー
イソシゾマーのうち、切断形式も異なるもの